アメリカのヒーロードラマでThe Flash(フラッシュ)というドラマシリーズがあります。(Huluで見れます。)
このフラッシュになった主人公のバリーは、幼い頃に母親を殺されています。
彼は自分の光速移動できる能力を応用して過去に飛んで、
母親を助けて、母親が死ななかった未来も体験するのですが、
最終的には、その世界で生きるのをやめて、
もう一度母親が死ぬ過去に戻して、そっちの世界で生きる事にします。
なぜかというと、母親がいない世界には、
そこでしか出会えない出会い、思い出があるからです。
自分を育ててくれた血のつながらない父親との思い出や、
その生活を通して出会った仲間、恋人。
母親が生きている未来では、育ての親と出会い、
恋人との関係など、全て変わってしまいます。
つまり、今までの辛い思い出を一緒に乗り越えてくれた仲間との思い出も消えてしまうわけです。
それは母親の死を無かった事にするより辛い事だったので、
フラッシュは母親の死を改変する事をやめたのです。
辛い過去が次の選択を良くしてくれる
私も昔恋人と辛い別れを経験した事があります。
お互い思い合ってるのに、どうにもならない事情で別れざるをえなくなったのです。
どうにもならない事情と言いましたが、
実際は自分がその時に相手を追いかける勇気が無かっただけです。
でもその過去があるからこそ、
似たような状況にまた別の恋人となった時に、
「同じミスは絶対にしない。あんな辛い思いはもう沢山だ。」という気持ちになれて、
実際に乗り越える事が出来ました。
しかもあの時の辛い出来事があったからこそ、
その後、海外で生活したり、国際結婚したり、起業したりという
あの時には想像も出来なかったような奇想天外な経験をする選択が出来ました。
今はその過去に感謝しています。
その過去が無かったら、海外にも行ってないし、今の妻とも出会えてません。
あれが無かったら、そういう発想や選択自体が浮かんでいないはずです。
確かに「あの時の記憶が消せればどんなに楽だろう」とか
「あの時、違う選択をしていれば、人生は変わっていたな」とか
誰でもあると思うんです。
でも、その記憶を消してしまうと、その時に助けてくれた人の記憶とか、同じ過ちをしないための行動とか、同じような経験した人の気持ちが分かるとか、
そういうのも無くなってしまいます。
過去に過ちがあったから、今をもっと良く出来る。
そう考えると、辛い過去を許せる、手放せる日も来ます。
過去に生きない。今を生きる。
私も過去に取り憑かれて生きていた時があります(ダークサイドに落ちた状態です)。過去にあった事を繰り返し思い返しては、その時の怒り、苛立ち、恥ずかしさ、辛さなどを味わいなおして、眠れない辛い思いをする。
そういう時がありました。
でも、それをやっても時間の無駄です。
痛みが和らぐどころか、どんどんその過去が今になってしまいます。(過去に生きてて、今に生きてない状態。次元の狭間にトラップされてしまった状態です。)
確かに過去を忘れる事は無理だと思いますし、
完全に忘れては同じ過ちを犯しますから、
忘れる必要はありません。
ただ、だからと言って、繰り返し過去にタイムスリップしてその時の感情を何度も味わう必要もないのです。
過去はもう終わっているのです。過去は過去、今は今。
過去に起こった事は、今はもう起こってません。
そして、過去は変えられなくても、今はいくらでも変えられます。
過去の教訓があるからこそ、今を変える考え方や勇気や行動力が出てきます。
今の状況を選択しているのは自分自身なので、
過去の事ばかり考えているのであれば、
過去の事を思い返すのをやめて今を生きるという選択をするのも自分自身なのです。
過去を何度も回想するクセが付いてしまっている人は、
頭の中で自動再生されますよね。
でもそのクセは治せます。
どう治すかというと、自動再生が始まったら「ストップ！」と言って、
すぐに今に意識を戻してください。
また何か妄想や過去の世界に飛び始めたら、すぐに今に意識を戻す。
また、考えだしたら、すぐに「ストップ！ストップ！今に集中！」と言って意識をまた今に戻す。
これをひたすら毎日繰り返します。
そうすると、だんだん妄想、過去回想をする回数が減ってきます。
そして今現在やってる事に意識を置く事が出来ます。
繰り返し思い出せば思い出すほど、脳はそれが大事な事だと思ってしまいます。
逆に今に意識を合わせるようになると、「ああ、過去じゃなくて今が大切なんだな」と頭が理解して過去から開放してくれます。
何か嫌な事を思い出したら、「今に集中！」という感じで、意識を戻す癖を付けてください。
癖が付くまで根気強く続ける事が大切です。1ヶ月でも2ヶ月でも続けるのです。
そして、過去の教訓を生かして、同じ過ちを繰り返さない。違う選択肢を今度は選べば、今世は幸せに生きられます。
今世と言いましたが、過去は前世だとでも思いましょう。
前世の事はもう手放して、今世はもっと楽しい人生になる選択をしていきましょう。
